おすすめPickUP!
新しい住まいを探す際には、光熱費にかかるコストや使いやすさが大きなポイントとなります。調理や給湯に使うガスの種類も、選択条件のひとつです。プロパンガスと都市ガスではどちらを選べば良いか、考えたことがありますか?
プロパンガスは田舎だけじゃない
プロパンガスというと、「都市ガスの通っていない田舎のものでは?」と思われがちですが、実はそうでもありません。
都道府県別に見た場合、プロパンガス(LPガス)の販売量第1位は東京都、第2位は千葉県と首都中心で上位を占めます。第4位には神奈川県が入っており、首都圏だけで全体の約4割となっています。
参考サイト:プロパンガス(LPガス)の販売量・使用量が多い地域はどこ?|【enepi -エネピ-】
プロパンガスは地域によって価格差があり、販売量が多いほど値段が下がります。都市ガスの料金は一律ですが、プロパンガスは業者との自由契約となります。ガス会社によって料金が異なり、同じ地域だからといって利用料が同一とは限りません。プロパンガスの使用が多い東京都であっても、物件によってガス料金は違うと考えて良いでしょう。
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プロパンガスと都市ガスそれぞれの強み
首都圏での利用状況からプロパンガスか都市ガスかは、住む地域で区別されないことがわかります。物件選びをする際にいずれを選択すれば良いのか、それぞれのメリットについて見ていきましょう。
災害時の復旧が早い!プロパンガス
プロパンガスの主なメリットは、主に次の2点があります。
災害に強く復旧が早い
プロパンガスは配管を通す都市ガスと違い、ボンベが破壊されない限りは内部のガスが使用できます。そのため災害にもっても強い燃料といわれており、東日本大震災の際にも都市ガスと比較して早い復旧が見られました。
火力が強い
中華料理店などの飲食業で良く見かけるように、プロパンガスは火力が強いという特徴があります。使用する器具により多少の違いはありますが、プロパンガスの熱量は都市ガスの約2倍です。そのためお湯が沸くのも早く、強火の調理に向いています。また熱いお湯が素早く給湯されるので、シャワー派には便利です。
何と言っても安全性!都市ガス
都市ガスの主なメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
安全性が高い
都市ガスの主成分のメタンは、空気よりも軽く喚起がしやすい物質です。窓を開けたり換気扇を回したりすることで、すぐに排出できます。また都市ガスの場合には、一酸化中毒の原因となる成分がほとんど含まれていません。
都市ガスがプロパンガスと比較して安全性が高いと言われるのにはこうした理由があります。
料金が安い
都市ガスはガス管を通して各戸に供給されます。プロパンガスのように配達をする必要がないため、人件費がかからず、安定した料金で提供されています。
取り扱いが簡単
都市ガスは年ごとの定期点検以外、ほとんど手間がかかりません。プロパンガスのような巡回によるボンべの充填や取り換えのための配送、検針といった労力を必要としません。
どっちがお得?
光熱費としては、一般的にプロパンガスの方が高いというイメージがありますが、実際にはどの程度の違いがあるのでしょうか。
プロパンガスと都市ガスの価格
プロパンガスが地域によって料金差があることは、先にも触れましたが、実は都市ガスも地方の差があります。プロパンガス料金消費者協会の公表している数値を元に、各地方の比較を見ていきましょう。下記は従量料金制により20㎥の使用を例にしています。
地方名 | ガス種類 | 基本料金(円) | 請求額(円) |
---|---|---|---|
関東 | 都市 | 1,058 | 7,347 |
プロパンガス | 1,500 | 8,100 | |
東北 | 都市 | 1,139 | 10,014 |
プロパンガス | 1,500 | 8,100 | |
甲信越 | 都市 | 893 | 6,111 |
プロパンガス | 1,500 | 8,100 | |
東海 | 都市 | 1,800 | 8,579 |
プロパンガス | 1,500 | 9,100 |
参考サイト:プロパンガスと都市ガスの料金比較 | プロパンガス料金消費者協会
プロパンガスと都市ガスの料金でも地域によりかなりの差があります。一般的に考えられるほどの料金差が見られない地域や、都市ガスの方が高いという地域もあります。また都市ガスも地方で、数多くあるため選択候補となっている物件がどのような契約を結んでいるのかに注意することが大切です。
近年は電気がお得になりつつある
かつて光熱費の中でも高額に感じられていた電気ですが、最近はほかのエネルギーと比較してもそれほどコスト高ではなくなってきています。夜間料金の活用などによって、ライフスタイルと一致していればむしろお得になることも多いようです。
平均的な例で比較した場合の1kWh当たりのコストは、都市ガスで約29円、プロパンガス約50円、電気代が約27円となっておりこれだけを見ればオール電化は決して高くないことがわかります。もちろん家族構成や家の状態にもよりますが、電気が高いというこれまでのイメージとはかなり違ってきているようです。
おわりに
都市ガス、プロパンガスは入居する物件ですでに導入されているため、個人では変えようがありません。物件探しをするときには、どのようなエネルギーが主体となり、ひと月の料金がどの程度になるかを確認する必要があります。例えば家族の人数が少なく、昼間ほとんど家にいないという場合には、電気の方がお得になるということもあります。都市ガス、プロパンガスのいずれを選ぶにしても、前もって十分に調べておくようにしたいものです。
最終更新日:2019-12-25