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駐車場投資は土地の有効活用策として注目を集めています。
始めるなら、月極駐車場か、それともコインパーキングか――適切な選択をするために、駐車場投資のメリットや駐車場の種類を理解しましょう。
駐車場投資は少ない資金で始められる
使う予定のない土地が余っていたら、その土地を有効活用して収益を上げたいと思うでしょう。その場合の選択肢としては、アパートなどの賃貸物件の経営や駐車場、収納スペースの運営といったものがあります。
そのなかで、初期投資が少なく開始のハードルが最も低いのが、駐車場としての活用です。土地も車1台あたり約25平方メートルあればよく、2~3台くらいの規模でも定常的な利用を見込むことができればそれなりに収入になります。
アパート経営は、入居率を上げれば大きい収益が期待できますが、初期投資が非常に大きく、市場環境としても少子高齢化が進むなかで簡単に始められない選択肢です。収納スペースの運営は、ユーザーの利用が拡大しており需要を見込むことはできますが、倉庫設備などの準備をしなければなりません。
駐車場経営は、始めるハードルが少ない分、もし失敗した場合のダメージも軽微におさえることができます。駐車場経営にもいろいろな形態がありますが、多いのは月極駐車場とコインパーキングでしょう。
さまざまな駐車場の種類
ひとくちに駐車場といっても、さまざまな種類があります。
たとえば、平らな土地に駐車スペースを区切っただけの“青空駐車場”も立派な駐車場です。屋根がない平面駐車場も多く存在します。
立体駐車場も、車を昇降装置に乗せて運ぶ機械式と、駐車場の敷地を自走して駐車スペースまで車をもっていく自走式があります。
同様に、月単位で利用してもらう月極駐車場と、時間単位で利用してもらうコインパーキングという違いもあります。駐車場投資を始めるにあたっては、月極駐車場にするかコインパーキングにするかで悩む方も多いのではないでしょうか。
その違いを比較してみましょう。
月極駐車場の特徴
月極駐車場は、賃貸住宅のように毎月賃料収入が発生します。その額は立地や設備によって異なりますが、車1台につき1万円から2万円は見込むことができるでしょう。
平面駐車場であれば何も舗装していないような土地でも駐車場にすることができます。多くのオーナーは、不動産会社を仲介として利用者と契約しており、賃貸物件と同じように“入居率”が安定すれば、収入も安定するというのが大きなメリットです。
月極駐車場のデメリットは、駐車場代の滞納が挙げられるでしょう。中小規模の駐車場では特に、1件でも未納が発生してしまうと収益に大きく影響してしまいます。
その影響は、空きが出た場合も同様です。加えて、違法駐車や不法投棄などのトラブルへの対処も、考慮すべきコストとなります。
月極駐車場の場合は、1人の利用者が車を止めるのが常に同じ場所です。つまり、その場所に定常的に駐車する需要があるかどうかが、月極駐車場の成否を左右する鍵となります。
仕事の関係や通院などで定期的に通う施設が近隣にあるかどうか、そういう意味での立地がポイントとなりそうです。都市部では車を所有する人が少なく、継続して月極駐車場を利用するニーズも少ない傾向にあります。
コインパーキングの特徴
近年急増するコインパーキングは、車で出かけるユーザーの強い味方ですよね。その市場規模は今後もまだ伸びるという予測もあり、継続して利益を見込むことができるとされています。
コインパーキングはある1人の利用者に定常的に利用してもらうのではなく、利用が延べで増えれば収入を確保できます。ある1人のニーズが「月に1回の利用」だとしても、そういう人をたくさん集めればいいわけです。
そういう観点で、コインパーキングの成功の鍵もまた、立地にあるといえます。利用者の多い商業施設の近くなどはその典型でしょう。
立地がよければ多少狭かったり変形していても利用者を見込むことができます。1件ごとの利用料金は100円、1000円単位ですが、場所によっては切れ目なく利用されているようなケースも少なくありません。そうなれば安定収入です。
コインパーキングの場合は、利用を管理するための設備を導入する必要があります。
そのため、ある程度の初期費用が発生します。また、利用者の支持や機器導入の観点で砂利道のままというわけにはいかず、舗装が必要です。その点でも費用がかかります。
おわりに
帝国データバンクの調べによれば、駐車場運営会社のおよそ9割が黒字経営だそうです。駐車場運営は今後も利益が期待できる投資といえそうですね。
月極駐車場がいいか、コインパーキングにすべきか、その答えは一概にはわかりませんが、適した駐車場のスタイルを見極めれば、土地の有効活用としては十二分に成果を上げることになります。
最終更新日:2017-07-23