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「BELS(ベルス)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?BELSは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略であり、簡単に説明すると、建物の省エネ効率をある基準に則って数値化し、5段階評価で表したものです。
今までは非住宅建築に対してのみ取り入れられてきたBELSですが、2016年4月1日から住宅系の建築物に対しても表示が努力義務になりました。
BELSはその不動産の価値を表す一つの指標となりうるので、有効に活用すればよりよい物件選びができますよ。
BELSの概要
先述した通り、BELSは建築物の省エネ効率を表す指標です。単純な5段階評価で表示されるので、建築に対する専門的な知識がなくても一目でわかるようになっています。
BELSは、一般的な建築物と比べてどれだけ保温性、保冷性があるかなどを参考にして算出されます。それが優れているほど光熱費のランニングコストが良いと判断され、最大で星5評価をもらえるのですね。
何パーセントの削減率かも一緒に表示されるので、同じ評価の建物でもさらに詳しく比較することができます。また、BELSは新築、既存建物を問わず表示されるということもあり、物件を評価する際のスタンダードになっていくでしょう。
全ての建築物に対してBELSが表示されているわけではない
消費者にとってとても便利なBELSですが、全ての建築物に表示されるわけではないことに注意しましょう。
BELSは、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」という法律でその概要や基準が定められているのですが、BELSの表示はあくまで努力義務となっています。
つまり、完全な義務ではなく、できるだけ表示してくださいね、程度のものだということです。それでも、これからどんどんBELSを表示する物件は増えていくでしょうから、心配はいりませんが、浸透するまでにはある程度の時間がかかるでしょう。
BELSは建物の省エネ性能を比較するのに役立つ
BELSの素晴らしい点は、評価方法が統一されていることです。BELS導入前にも省エネの評価システムはありましたが、業者独自の評価方法を用いていることが多く、そのために建築物ごとの省エネ効率を客観的に判断するのは難しいという問題がありました。
しかし、BELSは国が定めた評価基準に則って算出されるので、客観性を確保することが可能になっています。
単純な5段階評価なのも嬉しいポイントですね。評価は星の数で表示され、星4の建物は星3のものよりも省エネ効率が良いと判断されます。不動産や建築に対する知識がない人にとっては、このシンプルさがありがたいですね。
また、評価は第三者機関が行うというのも大きなポイントです。これにより公平性が担保されるので、安心して評価を参考にできるでしょう。
省エネ性能は不動産の価値に影響する
建物の省エネ性能は、そのまま不動産としての価値に繋がります。近年はさらに省エネが注目されるようになっており、これからもその傾向は強くなっていくことでしょう。
つまり、BELSの数値が優秀な物件は、将来的に大きく価値を上げる可能性がある、ということです。
また、新しい住居を選ぶ際にもBELSは有用な指標となります。省エネ性能が高いということは、毎月にかかる光熱費を安くできるということですから、生活のランニングコストを削減したい人にとってはありがたいでしょう。
もちろん、BELSの数値だけでその建物の価値は測れませんが、物件選びの際にはぜひ参考にしたいですね。
おわりに
不動産関係は難しい言葉や概念が多く、素人にはやや取っつきづらい分野です。そのために、業者の説明を全て鵜呑みにしてしまい、失敗してしまったという報告が絶えません。
幸い、BELSは誰にでも理解しやすく、かつ有用な評価システムになっているので、不動産を選ぶときはぜひ注目してみてくださいね。
最終更新日:2017-06-01