おすすめPickUP!
子どもの独立や、退職をきっかけに「住み替え」をする人が増えています。住み替えとは文字通り、マイホームを手放して新しい住居に引っ越すことです。
老後の第二の人生を満喫するために、理想の環境を求めて移動する場合が多いですね。
ただ、住み替えを行うにはさまざまな準備が必要です。資金はいくら必要か、今の住居はどうするのかなどについて綿密に計画を立てておかないと、後々大きなトラブルの原因になってしまいます。
とくに、マイホームを売却して住み替えのための費用にしようと考えている人は、本当にそれで資金繰りが問題ないのか熟考しておく必要がありますよ。
自宅の査定額が予想より低いことも
新しい住居に住むのだから、今住んでいる住宅は売ってしまおうと考えている人は多いでしょう。そして、それで得た資金を住み替え費用に充てようと計画しているはずです。
ただ、自宅の査定額が想像していたよりもはるかに低かった、なんてことはよくあることです。その資金だけをあてに計画を立てていたら、全てが台無しになってしまうリスクも大きくなります。
まずは自宅を査定してもらい、その査定額をもとに住み替え計画を立てることをおすすめします。戸建ては20年以上経過するとほぼ無価値になってしまうので、古い住宅に住んでいる人はとくに注意してくださいね。
売却せず賃貸にして賃料収入を得るという選択肢も
もし、査定額が思った以上に安くて、住み替え費用が足りない・・・ということになっても、諦めるのはまだ早いです。
売却で資金が集まらないのなら、賃貸化してしまうという選択肢もあります。賃貸にすることで、まとまった資金の確保は難しくなりますが、安定して収入を得られる資産になりえるでしょう。
立地や住宅の状態など、最低限の条件が満たされているのなら、借り手が見つかる可能性は十分にありますよ。
ただ、いきなり賃貸化するべきといわれても、何をすればいいのかわからこともおおいはずです。しかし、ご安心ください。
「マイホーム借り上げ制度」を使えば、最小限の手続きで今の住居を賃貸化できますよ。
住み替えの不安を解消する、マイホーム借り上げ制度
マイホーム借り上げ制度は、「移住・住み替え支援機構(JTI)」により運営されており、シニア(50歳以上)の住み替えを支援するものです。
制度の仕組みとしては一般的な賃貸とほぼ変わらず、マイホームを貸したい人と賃貸を借りたい人の間にJTIが入り、マッチングを行ってくれます。貸し手と借り手が直接交渉する必要がないので、専門的な知識がなくともスムーズに手続きを行えます。
でも、借り手が見つからなかったらどうするの?と不安になるかもしれませんね。その点も手厚い待遇が約束されており、もし借り手がつかずに空室になってしまった場合も、査定賃料の85%を目安として家賃収入が保証されます。
ただ、これは1人目が決定して以降の取り決めになるので、最初の1人さえ見つからなかった場合はこの限りではないことに注意してください。
契約は3年ごとなので、再び家に戻ることも可能
マイホーム借り上げ制度は3年ごとの契約更新になっています。そのため、一度貸し出したけれどやっぱり前の家に戻りたいとなった場合は、契約を更新しなければマイホームに戻ることも可能です。
もちろん、契約の決定権はこちらにあるので安心してくださいね。
また、あくまで貸し出しなので物件、土地の所有権はそのままです。ですから、しばらく賃貸として家賃収入を得た後に、子どものマイホームにしてしまうこともできます。
売却してもまとまった金額にならないなら、マイホーム借り上げ制度の利用を検討してみるとよいでしょう。
おわりに
住み替えには何かとお金がかかるものです。結局、資金が足りなくて計画が頓挫してしまった、なんて事態は避けたいですよね。
新しい住居を購入する際に、住宅ローンを利用する選択肢もありますが、退職が近い、もしくは退職後の収入が低くなった状態でローンを組むのは抵抗感があるものです。
なるべく自己資金だけで住み替えを行いたいのなら、今ある資産をうまく運用していくことが大切です。売却すべきか、賃貸化すべきかはその人の状況によって異なるので、自分にとってどちらがベストかよく検討して決定してくださいね。
最終更新日:2017-05-17