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住宅ローンには、20、35のほかにもフラット35Sもあるのは知っていますか?“S”がついているけれど、フラット35と何がちがうの?と疑問に思った方も少なくないでしょう。この記事では、あまり知られていないフラット35Sについて詳しく紹介していきます。住宅ローンを利用する際は、ぜひ参考にしてください。
フラット35Sとは?
フラット35Sというのは、標準的にフラット35が備える技術基準にプラスして、金利条件を引き下げるために、オリジナルのフラット35Sの技術基準をプラスしたものです。より利用しやすい住宅ローンともいえますね。
審査は厳しいが金利はグッと安い?フラット35Sの2つの金利プラン
フラット35Sの場合は、2つの金利プランがあります。2つの金利プランの違いも確認してみましょう。
【金利Aプラン】
金利の一定の引き下げ幅が、初めの10年間適用になります。
【金利Bプラン】
金利の一定の引き下げ幅が、初めの5年間適用になります。
この引き下げ幅が、平成28年1月29日までに申し込みしたものは0.6%に拡がって人気になりましたが、現在は0.25%になっています。
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フラット35Sが対象となる住宅性能とは?
フラット35Sの場合は、技術基準でフラット35が進化したものであり、フラット35の利用条件を受け継いでいます。
なお、フラット35とフラット35Sの条件の違いは下記のとおりです。
- 申込先の金融機関は国内の銀行、地方銀行、信用金庫、ネットバンキングなど
- 融資額は購入価格あるいは建設費の9割まで
- 繰り上げ返済・借り換えについては可能
基本的に繰り上げ返済額は100万円以上になっています。
フラット35Sの場合は、金利Aプランと金利Bプランによって次のような技術基準をクリアする必要があります。
金利Aプランの技術基準
共通の新築・中古住宅の技術基準は、次の何れか1つ以上のものをクリアする必要があります。
- 認定低炭素住宅
- 一次エネルギー消費量等級5
- 性能向上計画認定住宅
- 耐震等級3
- 高齢者配慮対策等級4以上(等級3でもマンションの専用部分は可)
- 長期優良住宅
なお、「住宅の品質確保の促進に関する法律」の性能等級と、技術基準の一次エネルギー消費量等級5、耐震等級3、高齢者配慮対策等級4以上の点は同じです。住宅性能評価書を取っていない場合でも、「金利Aプラン」の技術基準は所定の物件検査に受かると該当します。
金利Bプランの技術基準
共通の新築・中古住宅の技術基準は、次のうちどれか1つ以上のものをクリアする必要があります。
- 断熱等性能等級4
- 一次エネルギー消費量等級4以上
- 耐震等級2以上
- 免震建築物
- 高齢者配慮対策等級3以上
- 劣化対策等級3、さらに維持管理対策等級2以上
なお、「住宅の品質確保の促進に関する法律」の性能等級と、技術基準の6つはすべて同じです。住宅性能評価書を取っていない場合でも、「金利Bプラン」の技術基準は所定の物件検査に受かると該当します。中古住宅だけの技術基準は、次のうちどれか1つ以上のものをクリアする必要があります。
- 複層ガラスあるいは二重サッシを使った住宅
- 建設住宅性能評価書がある住宅(断熱等性能等級2以上あるいは省エネルギー対策等級2以上)あるいは【フラット35】Sとして「中古マンションらくらくフラット35」の中で登録した住宅
- 手すりを階段および浴室に設けた住宅
- 屋内の段差が無い住宅
知っておきたいフラット35Sのデメリット
フラット35Sは、先にご紹介したように審査は厳しいが金利はグッと安いというメリットがあります。しかし、予算金額が設定されているというデメリットがあることも知っておく必要があります。
例えば、フラット35Sの受付は、予算金額になると予想される場合は終了するため、全ての人がフラット35Sを利用できるということではありません。そのため、買いたい住宅がフラット35Sの技術基準をクリアしていても、予算金額になれば適用されないこともあることを知っておきましょう。
なお、フラット35Sの受付終了日は、フラット35のホームページで受付終了の約3週間前までに公表されるようになっています。そのため、フラット35Sの募集が始まるタイミングに応じて、住宅購入のプランを立てるのもおすすめです。
具体的には、フラット35Sの募集が毎年4月頃から始まるため、申し込みが春や夏頃にできるとフラット35Sの適用ができると考えられます。
おわりに
ここでは、フラット35Sの気になる金利と審査基準についてご紹介しました。自分に適用されるのはどちらのプランなのかも、なんとなく理解できた方も多いのではないでしょうか。
フラット35Sを利用するほとんど人は、金利Bプランが適用されると考えられます。一方、金利Aプランが適用されるには、住宅としてより高性能なものが要求されます。そのため、金利Aプランが適用されるには、建築費などが住宅を買う際に高くなることが考えられるため十分に注意しましょう。
最終更新日:2019-12-25