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狭小土地の場合は、3階建てが救世主になります。3階建てであれば有効に土地が活用できるでしょう。
ここでは、3階建ての気になる費用と知っておきたいメリット・デメリットについてご紹介します。
3階建てが広まった背景
3階建てが広まった背景としては、次のような木造3階建て住宅建設に関係する規制緩和があったためです。
1984年4月 | 第一種住居専用地域における3階建て住宅の高さ制限の緩和 |
1988年度 | 住宅金融公庫融資において木造3階建て住宅の割増融資開始 |
1992年6月 | 建築基準法において、防火・準防火地域以外で耐火・準耐火構造の3階建て共同住宅が建設可能 |
また、これ以外に、人口増加で開発が進んで、土地価格がアップしたことなども挙げられます。
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3階建ては本当に快適なのか?
3階建てには、次のようなメリットとデメリットがあります。しっかりチェックしましょう。
4つのメリット
大きなメリットは、やはりアクセスや部屋数の多さなどがあげられます。
アクセスがいいところや駅近が多い
住宅街と言われるような地域は、一般的に駅から少し離れたところにあり、建物の高さに規制がある「低層地域」になっている場合が多いため、3階建てが建築できない場合があります。
反対に、駅近のところは、近隣商業地域や商業地域になっており建物の高さについての規制が緩くなっています。狭い土地を有効活用するために3階建てが多く建築されます。
採光が込み入った土地でも確保できる
それほど住宅が密集していなかったり、土地に余裕があったりする場合以外は、このような条件を都心部の宅地の場合はクリアすることが困難でしょう。
ベランダを2階、3階のそれぞれの部屋に設けることができると、物干し場になるだけでなく、快適な通風、採光も確保することができます。
部屋数が多くなる
3階建てにすれば、それぞれの部屋を最低6畳以上の広さにすることもできます。土地が狭い場合でも、3階建てにすることによって、全体の部屋数を多くすることができるでしょう。
しかし、土地の容積率や低層、斜線制限の用途種類によっては、ある程度3階部分が削られるようになります。
3階の部屋は夏涼しく、冬暖かい
空気は暖められると上昇する性質があるため、3階の部屋は、冬の昼間は割合快適に過ごせます。
日当たりがいい南向きの部屋であれば、より快適に過ごせるでしょう。また、夏は、風通しもいいので、寝る際は網戸のみで過ごせることも多いので、冷房が苦手ない人にはおすすめです。
3つのデメリット
メリットのほかにも知っておきたいデメリットは3つ。このデメリットなら許容範囲だな、と感じる方は購入しても後悔することは少ないでしょう。
建築費用が高くなる
3階建ての場合は、床面積が単純に大きくなるので建築費用が高くなります。というのは、構造計算が必要になったり、4寸柱を使ったりする必要があるなどのためです。さらに、エレベーターを設けたり、いくつものベランダを設けたりすれば、もっと高くなるでしょう。
2階が生活のメインになる
3階建ての駅近の場合は、ほとんど狭い土地で、距離が隣家と近くなります。採光を考慮することで、リビングを2階に設けるようになることが多そうです。この場合は、普段は、インターフォンを誰かが押したり、ゴミ出ししたりする場合、あるいは家の中に重い荷物を入れる場合などは、どうしても1階と2階を行き来するようになります。
若い頃はそれほど気にならないでしょうが、高齢になってくればちょっと心配になるでしょう。
生活空間が狭い
3階建ては、基本的に有効に狭い土地を活用するために建築するため、どうしても生活空間は狭くなります。例えば、住宅を100㎡の土地に建築する場合、3階建てであれば床面積を300㎡確保することができるでしょう。しかし、それぞれの階の床面積は100㎡であるため、狭い空間で常に生活する必要があるので、ある程度の解放感が犠牲になります。
気になるのは費用と耐震性
3階建ての場合は、費用と耐震性が気になるでしょう。ここでは、3階建ての建築費用と耐震性についてご紹介します。
3階建ての建築費用について
注文住宅の価格相場は、2階建てに比較して3階建ては割高になり、5万円~10万円程度坪単価は高くなります。注文住宅の3階建ての坪単価の相場は、次のようになります。
- ローコストのハウスメーカーの場合は40万円~60万円
- 一般のハウスメーカーの場合は70万円~90万円
- ハイグレードのハウスメーカーの場合は85万円~100万円
では、どうして3階建てが割高になるのでしょうか?
3階建ては、高さがあるため重みが建物の基礎にかかるので、2階建てでは建築申請する際に要らなかった構造計算が必要になります。構造計算する際の費用は、普通の3階建てで約15万円~30万円掛かるでしょう。また、3階建てを建築する土地地盤が強くない場合は、地盤を改良する必要があります。
地盤の状態によって、地盤を改良する費用は異なります。数10万円~100万円と開きがあり、場合によっては200万円程度の費用が掛かる場合もあるでしょう。
3階建ては耐震性が低いのか?
3階建ては、地震の影響を2階建てより受けやすくなります。高さがある3階建ては、2階建てよりも耐震性が低くなるため、構造計算に従って地震に対して強くしましょう。なお、3階建ての工法・構造については、ハウスメーカーなどと相談して決める必要があります。
おわりに
狭小土地の場合は、3階建てが救世主になりますが、費用やメリット・デメリットについて把握しておく必要があります。デメリットを把握しておかなければ、3階建ての購入が失敗におわってしまうこともあり得ます。3階建てを建築する際は、ここでご紹介した費用とメリット・デメリットをぜひ参考にしてください。
最終更新日:2019-12-25