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早いもので、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催まで残り500日を切り、準備も着々と進んでいます。そんななかで最近聞かれるのが、「東京オリンピック後に購入できる格安マンションがある」という“噂”。
格安で販売されるマンションがあるというのは本当なのでしょうか?また、どのようなマンションなのでしょうか?
五輪選手村マンションとは?
話題にあがっている格安マンションとは、東京都中央区晴海に建設される大規模マンションです。この地域には、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの選手村が建設され、大会中は選手たちが宿泊します。
そしてオリンピック・パラリンピックが終わると、その選手村が一般の住宅として改修・増築され、大規模マンションとして販売されることになっているのです。
販売予定マンションの概要
全23棟・5,632戸(うち分譲4,145戸)のマンションと商業施設からなり、全体で東京ドーム3個分ともなる広大なエリアは、「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」という名称です。
発売開始は今年2019年5月の予定ですが、五輪後に建物の改修・増築を行うため、実際にマンションに入居できるのは2023年3月以降順次となる見込みです。
東京の臨海エリアに建設される新しいマンションと聞けば、販売価格は高くなるのではと思うかもしれませんが、この五輪選手村マンションは格安で販売されると予想されています。それはなぜか…
なぜ五輪選手村マンションが格安になるのか?
立地面
五輪選手村マンションの販売価格が格安になると予想されている大きな理由としては、交通の便が悪く不便な立地であることが挙げられます。最寄り駅となる都営地下鉄大江戸線・勝どき駅までは徒歩20分前後かかるとみられているのです。
東京都は、住民の新たな足として「バス高速輸送システム(BRT)」を走らせる計画を立てていますが、計画で予定されているBRTの輸送力は残念ながら電車には及びません。
東京湾に囲まれた眺望のいいエリアではありますが、その分塩害の懸念も指摘されており、近くには清掃工場もあります。こうした要素が、販売価格にも影響するとみられているのです。
売却経路
また、東京都は不動産デベロッパーに対して、五輪選手村用地を相場の1割以下で売却する契約を結び、大会後の改築・増築費用も東京都が負担します。そのため用地・建物の入手コストが安くなることも「格安マンション」予想の理由です。
中古になるとさらにお買い得になるかも?
前述のような理由から、格安で売りに出されるとみられている五輪選手村マンションですが、それが中古の状態となるとさらに値下がりするかもしれないという予想もあります。
マンションの購入には、投資目的で値上がり益を期待して購入するケースがありますが、その場合に主に購入対象になるのは「好立地で高く売れる物件」です。
HARUMI FLAGは先に述べたように立地面に難があるため、高額で売れるとは考えにくいのです。住戸も大量に供給されますから、場合によっては非常に安価で売りに出される可能性もあります。
また、マイホームとして自分が住むマンションを購入するケースを考えると、ほかの住宅と競合して値崩れが起こる可能性も指摘されています。
五輪選手村マンションの多くの住戸は約85平方メートルの専有面積があり、格安といっても6000万円から7000万円になるものとみられています。それより安く購入したいならもう少し様子を見るという選択肢も検討してみましょう。
おわりに
東京都中央区というエリア、さらに眺望のいい臨海エリアに、これだけ多くの新築マンションが供給されるというのは非常に珍しいことだとされています。
入居が数年先になること、立地の不便さなど、気になる点はありますが、「東京都中央区の臨海エリアの格安マンション」と聞けば興味をもつ方も多く、一転して“狙い目の物件”となるかもしれません。
東京都心でマイホームを探している方は、一度詳しくチェックしてみるといいでしょう。
最終更新日:2019-04-03