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近年、空前のペットブームが起こっている日本では、犬や猫をはじめとするさまざまな動物を飼育する家庭が増えています。そうした時流を受け、ペットの飼育が可能な物件も少しずつ増加傾向をみせています。
そんななかでとりわけ注目されているのが、「ペット共生型マンション」です。ペット共生型の住宅は、「ペット可」「ペット相談可」の違いとは?
ペット共生型マンションとは? ペット相談可との違い
ペット可物件
「ペット可」の住宅とは、規約でペットの飼育が許可されている住宅を指します。ただし集合住宅の場合、従来はペットの飼育が不可とされていたところが多く、ペットの飼育が可能とされていても基本的には住民の多くはペットを飼育していないケースが大半です。
ペット相談可
ペットの飼育が可能とはうたわれていないものの、ペットの飼育を相談して許可を得る余地があるというものです。この場合、ペットを飼育できるかどうかは個々の契約ごとの判断となります。
ペット共生型
これらに対して「ペット共生型」の住宅は、物件自体が「ペットと暮らす住宅」というコンセプトで設計・建築されているのです。
ペット可・ペット相談可の物件では、「小型犬1匹のみ飼育可能」といったように、飼育できる動物の種類や頭数に制限があることが少なくありません。一方、ペット共生型の物件は、そうした制限も緩和されやすく、複数のペットを飼育できるところも多くなっています。
ペット共生型マンションの特徴
ペットも飼い主もノンストレス
ペット共生型住宅の最大の特徴は、人間だけでなくペットもストレスなく快適に暮らせるような、さまざまな配慮がなされていることです。
たとえば共有部分では、散歩などで足が汚れたペットが使える足洗い場や、犬が遊べるドッグランの設置などがみられます。
各戸の室内でも、汚れたり傷がついたりしても張り替えやすいクロス、ペットの食事スペースやグッズ収納スペースの常設といった設計がなされています。
サポート体制が充実
ペット共生型住宅の配慮は上記のようなハード面だけにとどまらず、担当の獣医師に対する医療相談や、ペット関連イベントへの参加など、ソフト面のサポートが充実していることも。
入居者同士の交流がしやすい
ペット共生型マンションの入居者はペットを飼育している世帯が多いですから、ペットがいる家庭ならではの気配りもお互いにしやすいほか、ペットを通じてコミュニケーションが取りやすいのかもしれません。
中古戸建てを購入して共生型物件にリフォームを!
ペット共生型物件に住みたいと思っても、物件の数自体がまだまだそれほど多くないのが実状です。自分で中古の戸建てや中古マンションを購入し、ペット共生型住宅にリフォームはいかがでしょうか?
犬を飼育している家庭では、室内の床材を足がすべりにくいものにする、居心地のいい土間スペースを設置する、庭に犬が遊ぶスペースを設けるといったものが考えられます。
飼育しているのが猫ならば、キャットウォークやペットドアを設置する、ひなたぼっこできるスペースを用意する、床や壁を傷に強い仕様にするといったリフォームがあります。脱走を防止する対策も重要です。
戸建てリフォームのメリット
中古の戸建てを購入すればペットの飼育に規約上の制限が生じることもなく、リフォームの自由度もより高まります。一方、中古マンションなどの集合住宅の場合は、防音や振動対策、防臭対策などが必要になることもあるでしょう。
おわりに
ペット共生型住宅へのリフォームというと、ペットを遊ばせるための設備や、傷や汚れのメンテナンスがしやすい建材などに目がいきがちです。しかし肝心なのは、ペットの生態を十分理解し、何が必要なのか、どんな家であればペットが快適に住めるかを考えることです。
同じ犬でも犬種によって性質は異なりますし、同じ猫でも年齢や体格が違えば必要となる設備も変わってきます。どのようなリフォームを実施すれば本当の「共生」を実現できるかというのは、飼育するペットによってさまざまなのです。
ペット共生型住宅へのリフォームをきちんと検討し、リフォームを成功させるためには、ペットへの理解と建築の知識・経験の両面で頼りになるリフォーム会社を探して相談するのが近道といえそうです。
最終更新日:2019-04-03