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マンションを購入する際には、取引価格だけではなく管理費や修繕積立金についても考えておかなければなりません。これらは毎月徴収されるものですから、考えなしに購入してしまうと思わぬ出費により、家計のやり繰りが厳しくなってしまいます。
そのため、なるべく費用が安いマンションを選びたいところですが、あまりに安すぎるところは要注意です。数年後になって突然金額が上がった、なんてことも起こりえるからに他なりません。
このページでは、まず修繕積立金は何に使われるお金なのかについて解説し、費用が安すぎるマンションはなぜ避けたほうがよいのかについても説明していきます。
修繕積立金の基礎知識
修繕積立金はどんな用途に使われているか知っていますか?また、これとは別に管理費も毎月請求されますが、この2つの違いは何なのでしょうか?
管理費は、主に共用部分のクオリティの維持のために使われているものです。
ロビーの清掃費やエレベーターの管理費用など、そして管理人の給料も管理費から支払われています。日常的に発生する費用に対して使われているお金だといえるでしょう。
対して、修繕積立金はマンションの設備のメンテナンスや、予期せぬ破損が起こった際などに使われるものです。ですから、日常的に使われるお金ではなく、いざというときのためにみんなでお金をプールしておこう、という名目で徴収されているのですね。
妥当な修繕積立金はいくらくらい?
毎月の修繕積立金はマンションによって大きく異なります。異常に安いところもあれば、理不尽なほど高く設定されているところもあります。実際、維持費用や修繕費用はマンションごとに違いますから、費用にも違いが出るのは当たり前ともいえるでしょう。
それでも購入者としてはある程度の目安が欲しいものです。そこで国土交通省は、修繕積立金の目安を算出するために、「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を発表しました。
このガイドラインによれば、15階未満で延べ床面積が5,000平方メートル未満のマンションの修繕積立金の平均は、1平方メートルあたり218円だとされています。
ただ、あくまでこれはガイドラインであり、全てのマンションがこれに則って修繕積立金を計算しているわけではないことに注意しましょう。参考の一つとして捉えてくださいね。
修繕積立金が安い理由
いくつかのマンションを見比べていると、異様に修繕積立金が安いところがあることに気づくかもしれません。これは、費用を安くすることでお得感を醸し出すことが目的であることが多く、本来集金するべき金額に足りていないケースも多々あります。
当然ですが、積立金が少ないといざというときに困ります。とはいえ、修繕しないわけにはいきませんから、臨時徴収という名目で追加徴収を行うでしょう。
さらには、購入から数年後に突然、毎月の徴収金額が上がる可能性すらあります。このように、修繕積立金が安いからといって飛びつくと、後々痛い目を見ることがあるので注意してくださいね。
安さだけで判断せず妥当性を確認しよう
消費者としては、やはり安いほうが嬉しいですから、費用が抑えめに設定されているマンションをついつい選びたくなってしまいます。
しかし、大切なのは安さではなく妥当性です。先述したように、安すぎるところでは後から追加徴収される可能性がありますし、高すぎるのも当然嬉しくありません。
どれくらいの金額が妥当であるかはマンションごとに異なりますから一概にはいえませんが、先ほど解説したガイドラインなどを参考に、納得できる金額の物件を探してみましょう。
おわりに
なんでもそうですが、安すぎるのには何らかの理由があります。購入したいマンションで、おかしな修繕積立金が設定されていたら、その根拠をオーナーや不動産会社に聞いてみましょう。
しっかり根拠があるなら問題ないこともありますし、逆に根拠がないのなら怪しく思うべきです。数年、数十年に渡って支払う費用ですから、納得できる金額のマンションを選びましょうね。
最終更新日:2017-07-03